NANTO Vegetable Seed Catalog 2022
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● JA北つくば こだま西瓜部会 大久保 修一 部会長● 東部営農経済センター 取材・聞き手:志賀あすか(ナント種苗・茨城出張所)11JA北つくばこだま西瓜部会では現在143名の部会員が所属し、65haのハウスにてこだま西瓜を栽培。ビニールトンネルの多重被覆による無加温栽培により、3月上旬より収穫が開始されます。こだま西瓜部会では2018年より「ピノ・ガール」の試験栽培に着手。2021年は試験導入が開始され、23名の部会農家さんに栽培して頂きました。今回は、部会を率いる大久保部会長と日向事務局にお話を伺いました。JA北つくばは、関東平野のほぼ中央、筑波山を南東に臨む茨城県の南西部に位置する広大な農協です。その東部営農センターの管内にはパイプハウス群が立ち並び、そこに日本最大級の小玉スイカ産地があります。写真右) 大久保修一 部会長写真左) 日向一貴 事務局ピノ・ガール栽培ハウスにて撮影日向 一貴 スイカ統括事務局▲こだま西瓜部会ピノ・ガール生産者の皆様。4月下旬、協和集荷場にて行われたピノ・ガール目揃い会にて撮影。も、全てにおいて、食味が美味くなくちゃダメ!日向:そうですね、大事なのは栽培性と食味ですね!部会長:実際ピノ・ガールより前の試作は、抵抗性付けましたとか、マイナーチェンジで「秀品率向上」「高糖度」とかって言うものばかりで、要望を叶えてくれるような斬新な品種は、なかなか無くて…。それも試作を現場でやったら「そうでもねぇな」って。例えば黒小玉系統でも、黒色がもっと出るんですって言ったら「そうでもないなぁ」とか、思った以上のものが無いのがずっと続いていて、ピノ・ガールで本当にガラッと違うものがあったな〜 「あっ!」って思うような品種だった。日向:確かにその頃って、同じやつの繰り返しの試験みたいないたものをずっとでしたよね。ちょっと変わって、ちょっと変わってみたいな。マイクロシードになって「ガラッ」と変わったんです。第一印象は、まるで「梨」のような硬さ!?タネはもともと気にせず食べちゃうから・・・部会長:ピノ・ガールって名前も付いていないときに、部会の3人で作ったんだよ。初めて収穫して、肉質の硬さにビックリ、本当に。1年目作った時に、現場で一緒に食べた人じゃないと説明できないけど(笑)。 「パキッ」っとした、いや、梨のような「サクッ」!?とにかくスイカでよく言う「シャリ」じゃなかった。それくらい硬かった。タネはどうでしたか?部会長:俺らにとって、タネが大きかろう小さかろうって、実は問題ないんだけど…。もともとタネ食べちゃうから(笑)。日向:どの品種でも、タネ食べますね。タネについては、ピノ・ガールの試割に行っても、ピノ・ガールを試割しているって気が付かなかったんですよ。こだま西瓜を割ってもそんなに「このスイカタネ小っちゃいなぁ」って言う認識が職員誰もなくて…。実は、タネにはあまり注目をしていなかったんです。茨城県ピノ・ガール産地レポートは、茨城県・JA北つくばピノ・ガール産地レポートは、茨城県・JA北つくば日本イチのこだま西瓜産地よりお届け。日本イチのこだま西瓜産地よりお届け。「ピノ・ガール」との出会いあっ!って思うような品種が出てきた。まずはピノ・ガールとの出会いについて教えてください。日向:ナントさんと昔からこだま西瓜の現地巡回をしていて、その時にピノ・ガールを初めて紹介されて知ったんですよ。部会長:初めて聞いたときは、新しいタイプのスイカだと。産地として、こだま西瓜に関する先進的な情報は全て知っておきたかったので、試作はお願いしますと言いました。ただ・・・(笑)これからのこだま西瓜はどうなっていくのが良いのか考えていた時に、例えば9玉10玉サイズにしかならないけど、1株の1番果で1箱分収穫できる品種、交配後30日で収穫可能な品種、皮ごと食べられるとか品種とか、色んな勝手な要望みたいのはナントさんに投げ掛けていたんだ。それは叶わなかったけれど…(笑)そうは言ってとにかく美味いスイカを世に送り出す!とにかく美味いスイカを世に送り出す!トップ産地としての「誇り」と「責任」とトップ産地としての「誇り」と「責任」と革命スイカ「ピノ・ガール」。革命スイカ「ピノ・ガール」。

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