NANTO Vegetable Seed Catalog 2017
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越智)まず最初につる割病抵抗性の「マリアージュ・ルフレ」や「クラリス(緑肉)」を導入した経緯について教えて下さい。熊本市南区は、かつて「天明町」と言われたハウスメロン産地があります。すぐ西側には有明海があるこの温暖な地区ではメロン栽培が盛んで、延べ70~80haほどの面積にて栽培が行われています。その「天明町」に特に上質なメロンを生産・出荷されている「十一会(といちかい)」という小さな生産グループがあり、ここでは2年間の試作を経て2015年より「早春のマリアージュ」「クラリス」を導入して頂いており、また2016年よりつる割病レース0.1.2抵抗性「マリアージュ・ルフレ」も本格導入して頂きました。今回はナント種苗のメロン育種担当である越智ブリーダーが5月中旬にこの十一会さんを訪問し、農家さんの声を聞いてきてくれました!津田部会長)5年以上前からつる割病レース1による発病が点々と見られるようになりました。かねてより茨城県の発病状況なども聞いていましたので早くなんとか対処しなければならないと考えていました。ちょうどその頃にナント種苗のレース0,1,2抵抗性品種に巡り会い、早くこうした抵抗性品種を導入しないと産地がなくなってしまうと考え試作を始め、導入に至りました。上段左から、越智ブリーダー・内田幸市さん・津田正昭部会長・浦田賢士さん。下段左から、内田はるみさん・津田幸江さん・浦田佐恵子さん。熊本市の「マリアージュ・ルフレ」の栽培ハウスにて。左右写真はいずれも熊本市にて「マリアージュ・ルフレ」とともに定植されていた罹病性赤肉品種につる割病が発生している様子。つる割病レース1は抵抗性を持つか持たないかで100%枯れるか・100%生き残るかの極端な差が表れるのが特徴。弊社熊本出張所・原口所長による現地検討会の様子。逆に「マリアージュ・ルフレ」と「クラリス」のここはもう少し改善して欲しいというところは何でしょうか。マリアージュ・ルフレはやや晩生なので、もう少し早生にして欲しい。クラリスはネットが薄く果梗部の色が濃いのでもう少し淡くして欲しいという点ですね。今後、このような特性を持った品種を育成して欲しいという要望はございますか。赤肉に関してはとても満足しています。ただ、圃場でつる割病レース1,2yが散見されるのでその抵抗性品種が欲しい。マリアージュシリーズの中で早春のマリアージュとマリアージュルフレを比べるとルフレの方がやや炭そ病などに弱いように感じます。それらの病害についても強い品種が欲しいです。十一会としての経営の方向性や夢を教えてください。今、十一会は3軒のメンバーしかいません。しかし、市場からはもっともっと十一会のメロンが欲しいと言って頂いています。熊本には若い生産者がたくさんいらっしゃいますが、私たちと想いを同じくする農家さんがいらっしゃったら、ぜひ十一会の仲間として一緒にメロンを生産・販売したいですね。十一会がもっと大きくなって、皆さんに喜ばれるメロンをもっとお届けできればと願っております。果実の販売先での評価はいかがでしょうか。外観は綺麗で栽培していても大割れによるヤニ出しも少ないように感じます。中身に関しても年々評価は上がってきています。マリアージュ・ルフレに関しては初めは「クインシー以外はいらない」と言っていた市場も今ではもっとマリアージュ・ルフレが欲しいと言ってきて下さっています。「マリアージュ・ルフレ」や「クラリス」を導入した効果、特に枯れなくなったという事以外についてはいかがでしょうか。マリアージュルフレやクラリスは花飛びも少なく果実の肥大もよい。これまで栽培してきた品種よりも栽培しやすいです。抵抗性品種の導入以外にも抵抗性台木への接木という選択肢もあったと思いますが。接木は労働時間もかかり接木作業が大変で、経費もかかってしまいます。接木苗を購入する場合だとなおさらです。メロン農家としての経営を考えた場合、自根での栽培が前提だと考えています。「マリアージュルフレ」熊本産地レポート津田部会長のハウスで丸々太って収穫を待つ「ルフレ」。こちらもつる割病レース0.1.2抵抗性の緑肉メロン「クラリス」。他社罹病性赤肉他社罹病性赤肉ルフレルフレ48

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